岸恭博くんの1周忌に
大学時代の友人である故岸恭博jくんが他界して1年が経つ。かれは長く居住していたつくば市で亡くなられた。
かれのことを強烈な個性と呼んでよいのだとおもう。一言で描写すれば、「奇人や変人の類」ということになるのかもしれないが、かれは、いつも、どこか肝心の箇所が抜けているのだが、それでも、やはり徹底して近代人であったし、同時に、謂わば野人でもあった。
哲学を深く愛し、あまりにも酒を愛し、熱き討議を愛した男だった。
かれと一定の親交を持った人ならば誰も、大なり小なり、その「痕跡」をそれなりに抱えているのだとおもう。
おそらくは、それですべては終えているのだとおもいつつも、他方で、「岸くんがいたということ」をどこかに確実に残しておきたいと念じてもいる。
その意味でいうと、「個人」を基体とする問題設定というのは、じつに厄介なものだ。
しかし、かれについて書こうとすると、結局は青年期からのたわいもないエピソードを連綿と書くことでしかなく、しかも、その記述に用いることばに、不可避的に「心的な肉」のようなものを附随させてしまう。
それは仕方のないことなのだとおもいつつも、だが、やはりそれには少し耐えられそうにもない。
どのように想い描こうとも、やはり両義的あるいは多義的にしか生きていないのにもかかわらず、どうも私は、こうした両義的な心性に長くい続けることにあまりにも慣れていないのかもしれない。
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Comments
はじめまして。
岸恭博さんで検索したら張江さんのHPがみつかりました。私にとって岸さんは大学院の先輩でした。岸さんは、酒を飲むと東京タワーに繭を作るモスラや、ウミガメの産卵などの芸をしてくれたのを覚えています。
岸さんが社会科学基礎論研究会の方々とつながっているとは、意表を突かれた気がしています。
まさか、大谷君は岸さんのことを知らないでしょうねぇ。
Posted by: 渡辺 学 | June 24, 2007 at 11:06 PM
大谷です。
岸恭博さんのこと、失礼ながら、張江さんのホームページで知りました。強烈な個性の研究者だったのですね。
>張江さんへ。渡辺先生は、2004年7月のシンポジウム「現代社会の鏡としての〈宗教〉」にご参加いただいたことがあります。
>渡辺先生、ぜひ、また、社会科学基礎論研究会にお越しください。
Posted by: 大谷栄一 | June 27, 2007 at 11:46 AM