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June 08, 2007

基礎研の「新運営委員」

 ここのところ基礎研(社会科学基礎論研究会)の話題が続くが、今回は「新運営委員」について触れておきたい。
 前回の研究会で新たに2名の運営委員が確定した。
 社会科学基礎論研究会の「新運営委員」は次の2氏。
・魁生由美子氏(島根県立大学)
・寺田喜朗氏(東洋大学東洋学研究所)
20070603 魁生さんは「社会病理論」を中心に研究をすすめられている。私が知る範囲では、昨年に上梓された『社会病理のリアリティ』(共著 学文社)が比較的手に入り易く新しい。そこでは「施設化という病理」をご執筆されている。
 基礎研がらみで紹介すると、『年報』の創刊号に掲載されたご論考に「道徳生活の行為理論――フレイムと経験のヴァルネラビリティ」がある。「Web立ち読み用」はこちら→
 同様に寺田氏も紹介しておこう。
 寺田氏の主領域は宗教社会学で調査研究を重ねられておられるが、理論的な関心も旺盛な方だ。
 かれは、たぶん「基礎研のオリジナルメンバーの一人」といってよいのだとおもう。何故「たぶん」と附言するのかというと、何処から・何時からが「基礎研(の原型)」なのかが不明瞭な部分があるからだ。はっきりしているのは井出裕久氏・佐野正彦氏・角田幹夫氏・ 鈴木琢真氏+張江が「はじまりのはじまり」であること、これにまちがいはない。この不明瞭な「はじまりのはじまり」との対比でいえば、現在、運営委員会でも中心的な役割を担っていただいている大谷栄一氏や本石修二氏・井腰圭介氏、それにくわえて寺田氏や小島伸之氏たちは「基礎研のはじまり」に該当するのだとおもう。
 今となってはさしたる差異ではないはずだし、このあたりに妙に拘る心性もないのだが、せっかくの機会なので書いておくことにした。だが、こうやって明記するということは、もしかすると「本家」や「元祖」への愛好があるのだろうかと、少し不安にはなる。
 さて、これも私の知る範囲でのことだが、寺田氏のご論考としては、やはり昨年に上梓された『ライフヒストリーの宗教社会学―紡がれる信仰と人生』(共編著 ハーベスト社)が入手し易いとおもう。
 『年報』では第2号に「内在的理解の方法的地平とは何か ――島薗進の中山みき研究再考――」が掲載されている。「Web立ち読み用」はこちら→
 いずれにせよ、お二人への期待は大きい。
 それに、何か「新しいこと」がはじまる予感めいたものもある。

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Comments

 張江先生、丁寧なご紹介を賜りありがとうございます。『社会病理のリアリティ』所収の論考は、「事例の力に助けられて」という注釈付きではありますが、佐々木嬉代三先生が10数年ぶりに褒めてくれたものです。

 さて、7月の研究会が、きっちりした構成に固まったようで参加を楽しみにしております。関西方面にも、広告させていただきます。せっかくの差別問題、喧しく・熱く・かつ緻密に展開できたらと思います。
 運営委員の新米として、また一から始める所存ですので、私の気が回っていない折などには、直截にお叱りいただきますよう改めてお願い申し上げます。

 ところで、私の研究分野ですが、「社会病理論」と。
 「社会病理学」と言え、という声が京都界隈から聞こえてくるようです。個人的には、「社会問題の社会学」か、「社会病理学」と名乗っております。オプションとして、福祉社会論などとも。
 実際の私のこだわりは、「社会病理」の渦中にあって「まっとうに生きようとがんばる人たち」にあって、先生がおっしゃる「社会病理論」は、ストレートな看板じゃないかという気もいたします。といいつつ、悩ましい問題です。

Posted by: かいしょー | June 09, 2007 at 10:49 PM

 コメントをありがとうございます。
 それにしても失礼いたしました。
 他意はありませんので、ご理解ください。
 じつは、「社会病理論」であれば「マズハ問題ナシ」とおもって為した表記でしたが、そこにまた「問題を視る」とは……。このあたりの論点はじつに難しいですね。以前に佐野正彦氏が「やっぱ、社会病理論でしょ!」とかいいつつ、ご自身は「逸脱の社会学」と称してらしたのを想いだしました。

Posted by: harie | June 11, 2007 at 02:01 PM

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