ゴルゴダの丘に立つ
ここのところ体調が優れない。
そのために、生活のリズムがズレ、妙なことになっている。
じつは、私はほとんど夢をみる自覚がない。
年に数回の自覚があれば、かなり多いほうだとおもう。
それが、ここのところずいぶんと夢をみる。
その理由もよく把握はできているのだが……。
じつは、私は夜更かしができない。すぐに眠くなるし、そうなると寝る。
それと相関して、寝覚めがすこぶる良い。
要するに、パッと目覚めるし、そのときに、だいたいは空腹を痛感するから、すぐにでも朝食をとりたくなる。
だから、多くの安定した朝は、6時には起床し、ココアかミルクティをいただく。
むろん、甘いやつだ。そうしないと、血糖値があがらないから、空腹に耐えかねる。
こんな、長く続いた生活のリズムが崩れはじめている。
とはいえ、目覚める時刻に、さほどの変化はないのだが、どうにも布団からでたくない。もう少し横になっていたい。
そんな感覚は、子どもの頃から抱いたことがない。
しかし、ここのところ、どうにも横になっていたい。
そんなわけで、少し朝寝をしているようなのだ。
だが、眠りは驚異的に浅い。
それで、夢をみる自覚が生じるというわけなのだ。
先日のこと。
突然、息子の声がどこかからか聞こえてくる。
そちらに向かおうとおもうのだが、待て、ここはゴルゴダの丘の上だ。
かれを放置して、「そちら」に行くわけにはいかない。
しかし、行かなければ。
だが、かれを置いてはいけない。
嗚呼。
こうして私は、世界史的な葛藤と逡巡を、朝の6時50分に自宅の布団のなかで経験した。
むろん、なぜ私がゴルゴダの丘に立っていたのか、その理由は解らないままだ。
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